20110325

オススメ美術館 ルクセンブルク大公国 CASINO LUXEMBOURG

一度は来てみたかった ルクセンブルク大公国の CASINO LUXEMBOURG」 という美術館に来ています。ベルギーのブリュッセルから鉄道で移動して、ドイツのケルンに行く前に数日だけ滞在しました。このときは、すっごく寒かった。雨も降ってたし、一人だし寂しい・・・。でも、そんなときこそ、美術館日和で作品に集中できるものだよね。
日本ではたぶん、ほとんど紹介されていない?、現代美術の女性アーティストemilie pitoisetの作品


これ、本物の馬が寝てるように見えるでしょ?、実際は作り物で、美術的には「スーパーリアリズム/SuperRealism」と言われる表現。第二次世界大戦後に、抽象表現の対極的なアプローチとして、EUやアメリカで広まった芸術表現です。リアルな表現は最初、絵画から始まって、写真?絵?、と思うような緻密でリアルな絵が登場しました。


私も子供のころに初めて見たときにびっくりした。これは、思うに、エアブラシの登場により可能になった表現だと記憶しています。やがて、スーパーリアリズムは、有体物に幅を広げ、このような本物そっくりの馬を作れるようになりました。これは、シリコンの登場が大きく貢献していると思う。触っても人間そっくりな作品もあるよね。


非有機的存在、つまり無機物が有機物化することによって、有機物とは?、つまり、生命とは何か?を問いかけているように思え



逆に、このような作品が、抽象主義的な表現になります。スーパーリアリズムは、リアルに表現するわけだから、
「すでに存在する何か」を題材にしますが、


抽象表現は、存在する何かをテーマに、その存在から、「本質を抽出して表象化」、つまり、これが「抽象の原理」です。

単純に、わけがわからない、殴り書きや、意味がない表現は、本当の意味での、抽象作品と言わないと思っています。